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『COP26参戦記』

11月上旬、英国のエジンバラ、そしてグラスゴーを訪れました。
コロナ禍の今、なぜわざわざ冬の英国、それもスコットランドに———?

21/11/23

国連の「COP26」が英国グラスゴーで開催され、私は取材に訪れました。
COP26は、世界197カ国・地域の政府代表が会場に集まり、気候変動対策を議論する会議です。
私はこのCOPを過去にも取材していて、今回は4回目となります。———「気候変動防止に人生を賭けるジャーナリスト」のように思われることがありますが、そんな尊いものではありません。この場で繰り広げられる、気候変動を招いた先進国の経済隆盛という「悪行」に対する賠償請求、化石資源に次ぐエネルギー資源・技術・ビジネスの覇権争い、温室効果ガス削減目標を通じた大国同士の化かし合い———これがおもしろくてならないのです。

COP26会場はグラスゴーでしたが、最初の3泊は「事情」で、グラスゴーから70kmほど離れたスコットランドの古都、エジンバラに宿泊しました。行ってみるまでは「朝晩、特急で片道1時間かけて会場まで通うなんて!」と「事情」を呪いましたが、エジンバラ泊は正解でした。なぜか。下の2つの写真はいずれもホテルの窓からの眺め。街が美しいのです。美しく歴史を感じさせるだけでなく、ロマンティックで、どこか陰鬱です。

『COP26参戦記』
『COP26参戦記』

エジンバラ城、ウイスキー博物館、そしてアイラ島。
取材と記事書きに終われ、そんな場所を訪れる余裕は
ありませんでしたが、窓からの眺めや散歩くらいで
十分にエジンバラの雰囲気を味わえました。
グラスゴーだけに滞在していたら、このような
満足感は味わえなかったと思います。

『COP26参戦記』
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グラスゴーはビルも多く、より都会的な印象です。
スコットランドはとにかく、人がやさしい。親切。
大荷物を抱えて歩き回る日本人に、どなたもとても
親切に声をかけてくれて、助けてくれました。
知性を感じる凛とした表情と姿勢はまさに英国人。
ですがロンドンよりも、人懐っこい印象です。

私が宿泊したグラスゴーのフィニストン周辺は
バーやカフェの充実したエリア。
猫が通るような細い細い脇道の奥に
隠れ家みたいなワインバーがあったり、
ブラウニーやコーヒーを売る小さなショップが
軒を連ねていたり。街に楽しませていただきました。

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『COP26参戦記』

英国では、それはもうたくさん失敗しました。
現地でポケットWi-Fiをレンタルし、
郵送でデバイスを受け取る算段をつけたものの、
英国出国まで受け取れないままでした。
ポケットWi-Fiは私が荷物をまとめ、立ち去った
ホテルを転々としていたそうです。

道に迷ったり、電車を乗り間違えたり、立ち寄ったカフェにコートを置き忘れ、翌日のカフェ開店まで不安な夜を過ごしたり。———いろんな失敗をしましたが、最後にこの旅最大の失敗をお伝えします…。
「失敗図書館」の猫館長さんから欧州に金融ビジネスの失敗の歴史を共有する「The Library of Mistakes(失敗の図書館)」があると伺っていたのですが、実はエジンバラにあるんですね…。それを知らず、毎朝、近くを散歩しながら立ち寄ることすらしませんでした…。猫館長、申し訳ありません…。

ただ、失敗こそ、旅の醍醐味。そしてここまで来て
アイラ島やThe Library of Mistakesに行けなかったのは、
もう一度、いらっしゃいという、スコットランドからの
メッセージなのだと思います。また訪れます。

今回の旅の動画を投稿しているInstagramも観てね
https://www.instagram.com/p/CWh_ixaM9vd/?utm_medium=copy_link

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『COP26参戦記』

​©︎失敗図書館

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