いまは亡き瀧本哲史さんの名著です。
学生時代にお世話になった方も多いのではないでしょうか
大学生はもちろん
これからの社会を生き抜く20代には特におすすめです。
筆者も冒頭に述べています。
”本書は、これから社会に旅立つ、
あるいは旅立ったばかりの若者が、
非常で残酷な日本社会を生き抜くための、
「ゲリラ戦」のすすめである。”
資本主義においてコモディティ化がますます加速していく昨今、これからの時代においてどう生きるか(生き残れるか)を
明瞭に示してくれます。
そのメッセージとして要約すると
「人材のコモディティ化を避けてスペシャリティになれ」ということになるのですが
スペシャリティとして6つのタイプを挙げており
生き残る4つのタイプと生き残れない2つのタイプに分類されます。
生き残れない
・商品を遠くに運んで売ることが出来る人(トレーダー)
・自分の専門性を高めて、高いスキルによって仕事をする人(エキスパート)
生き残る
・商品に付加価値をつけて、市場ニーズを創造して売ることが出来る人(マーケター)
・これまでにない新しい仕組みをイノベーションできる人(イノベーター)
・ある種のクレイジーさを発揮し、リーダーとして行動できる人(リーダー)
・投資家として市場に参加している人(インベスター)
またそのうえで特に投資家的な発想を学ぶことがもっとも重要だと述べられています。
なぜなら、資本主義社会ではすべての人間は、
投資家になるか、投資家に雇われるか、どちらかの道を選ばざるを得ないからです。
異論もあるかもしれませんが今から10年以上前に示していることに畏敬の念を覚えます。
筆者は終盤こう述べています
”リーマンショック以降の日本では
資本主義そのものが「悪」であるかのように見なされる風潮がある。
しかし資本主義それ自体は悪でも善でもなく、ただの社会システムにすぎない。
重要なのはそのシステムの中で生きる我々一人ひとりが、
どれだけ自分の人生をより意味のあるものにしていくかだ。”
このシステムの中でどう生きていくか(武器)を
示してくれる(与えてくれる)名著です。
蒼山継人